ホラー

人類未踏の洞窟は生き永らえる地底人の巣窟だった!絶望を知り復讐鬼と化す女の凄惨サバイバル映画『ディセント』⇒続編『ディセント2』|R-15

原題『The Descent Part 2』2009年製作

<span class="fz-12px">ゆきお</span>
ゆきお

見どころの1つ地底人の“トイレ”シーンを挙げたい『ディセント2』は、前作から脚本家を一新監督も編集技師のジョン・ハリスが引き継いだ。シリーズの編集を手掛けた彼の名誉のために言っておくが、名匠ダニー・ボイル監督作品(『127時間』『トランス』他)をはじめ本職の実績は十分。監督作品はこれっきりだ。主人公サラショーナ・マクドナルドが続投。まるで幻影のようなラストで締めたがサラは救助された。しかし、あの壮絶体験が記憶から抜け落ちている。何故サラは血まみれ⁉他の5人は?新たに加わった登場人物真相究明のため再び洞窟へ…。同じシチュエーションだから二番煎じ感は否めないが、時系列的に前作から2日後なので、友達の生々しい姿が残っていたりする。(トイレも生々しい)

ここから先は、映画『ディセント2』結末ネタバレありのストーリーを綴ります。(本編1時間35分)

また、下記の時間表は、あくまでも目安です。

6人が行方不明となった国立公園内ボアム洞窟、捜索2日目。
メンバーの1人であるサラ(ショーナ・マクドナルド)が、見当違いの林道で保護された。


その後、第一発見者のエド(マイケル・J・レイノルズ)も加わった捜査で、放置された廃屋小屋を発見。

過去の事情を知るエドは祖父のことを話す。
「…鉱脈調査で祖父はこの巨大な洞窟を降下して、そのあと戻って来なかったよ」

トラブルに巻き込まれたであろうサラ血まみれで、爪には誰かの肉片が残っている。
こうなった経緯は覚えていないが、この付近をサラが彷徨っているなら行方不明の友達はこの洞窟に⁉

サラを含め何も知らない者たちを乗せた古いエレベーターが、地底に下がって行く。
そして、今にも崩れ落ちそうな古い鉱道を進み、未知なる洞窟へ──

毅然とした態度で行方不明者捜索の指揮を執る、ダン救助隊長(ダグラス・ホッジ)。
チームを組むのは、まだ若いグレッグ救助隊員(ジョシュア・ダラス)とキャス救助隊員(アンナ・スケラーン)。

郡警察からは、一児の母でもあるリオス保安官助手(クリステン・カミングス)。
彼女は災難に遭ったサラを気遣うが、上司のヴェインズ保安官(ギャヴァン・オハーリー)は頑として犯人扱い。

自分の目は正しいと自画自賛するのは、見るに堪えないレベッカ(サスキア・マルダー)の死体に遭遇したあとだ。
(フラッシュバックを起こした)サラが、救助隊員らに殴る蹴るの暴行を加えて逃亡した。

禁じられた銃を握りしめて単独で気配のする方に近づヴェインズ保安官は、突然の咆哮に驚いて発砲。
この愚行によって崩落が発生し、キャス救助隊員が生き埋めに

活路を開くため奥へと進んだダン救助隊長らは、不気味な空間でハンディカメラ発見。
コテージで過ごす6人や、怯えながら動物の骨で埋め尽くされた空間に辿り着く様子が映っていた。

おろおろする自分たちの声を岩陰聞くサラと、ここが同じ場所だと気づいたダン救助隊長らを包む不穏な空気。
次の瞬間には、映像の中のベス(アレックス・リード)の後ろに現れた化け物リオス保安官助手の隣に⁉

彼女はサラに口を塞がれて命拾い。
しかし、化け物の特徴を知らず、散り散りになった仲間を呼び続けたダン救助隊長が引きずられて行く──

同じ頃、生き埋めになっていたキャス救助隊員にも化け物は接近。
死に物狂いで逃げ切りグレッグ救助隊員と巡り合うが、再びアクシデントに見舞われる。

化け物が通り過ぎるのを息を殺して待つ2人の無線機に「応答しろ!誰か! ダンは死亡 応答しろ!」と音声が。
ダン救助隊長の死体と遭遇した、ヴェインズ保安官だ。

あの時は仲間を見捨てたが、キャスのことは守ると約束するグレッグ
彼女と共にこの死線を越えて崖に出ると、目の前には行方不明の1人サム(マイアンナ・バーリング)

グレッグは迫り来る化け物に捕まり、宙吊りのサムにしがみつくキャスも絶体絶命
覚悟を決めて化け物に飛び掛かるグレッグは、キャスを危機から救いそのまま落下した。

そして、彼に命を救われたキャスは向こう側に到達し、待っていた化け物に襲われ絶命する。

同じ頃、逃げ延びる事は出来ても、出口を見つけられないリオス保安官助手は死を覚悟。
気力を失くかけたサラだったが、彼女の帰りを待つ娘のためにもう一度奮い立つ──

未だに1人のヴェインズ保安官(ギャヴァン・オハーリー)は、化け物に遭遇。
“もはやこれまで…”と死を覚悟した時に、次々と化け物をピッケルで殺す強者が現れた。


懐中電灯でその顔を照らしたヴェインズ保安官は「ジュノ⁉助けに来たんだぞ サラもいる」と──

互いを助け、ひたすらに出口を探すサラ(ショーナ・マクドナルド)とリオス保安官助手(クリステン・カミングス)。
化け物の糞尿まみれになる災難も乗り越えると、サラは6人に起きた出来事をすべて話した。


その後、サラたちが再び歩き始めると、遂にジュノ(ナタリー・メンドーサ)と再会。
凄まじい殺気でサラに襲い掛かるが、リオス保安官助手の仲裁で決着よりも脱出を試みる。


2日間もこの洞窟で生き長らえたジュノは、化け物の往来を観察して出口の目星をつけていた。
しかし、危険な賭けにサラは反発し、その態度に激怒するヴェインズ保安官がまたしても愚行に及ぶ。


自らとサラを手錠で繋げてしまい、1人でも困難な狭い崖を渡る途中でヴェインズは足を取られる。
大柄な彼を引き上げる事も出来ず、化け物も崖を這い上がっていた。


サラの転落を食い止めるジュノは、リオス保安官助手にピッケルを託す。
覚悟を決めてヴェインズの腕に何度もピッケルを刺すと、ちぎれた彼は化け物と共に落下する──


ジュノが予想したルートを進み、サラたちは遂に地上の光が差す空間に出た。
野生動物を洞窟に引きずり込んだ化け物が喰うことに夢中の今、慌てず騒がず横をすり抜け…


その時、瀕死のグレッグ救助隊員(ジョシュア・ダラス)に遭遇し、気づいた化け物と壮絶な戦いが始まる。

リオス保安官助手は死線を潜り抜けたが、致命傷を負うジュノは化け物にとどめを刺されそう。
すると、その化け物をサラ死に物狂いで引き離し、ジュノも最後の力を振り絞って反撃。


喰いちぎられて咆哮をあげる化け物に、凄まじい勢いでサラがピッケルを突き刺す。
最期に「…私が悪かったわ、許して」と言ったジュノを、腕に抱いて涙ぐむサラ


しかし、まだ戦いの途中。化け物は出口を塞ぎ、暗闇から次々と湧き出てくる──

絶望してもう何も出来ない…、震えるリオス保安官助手を見たサラは覚悟を決めて雄叫びをあげた。
大量の化け物は一斉にサラに飛び掛かり、目を開けたリオスは地上へと這い上がる。

そして、一心不乱に森を駆け抜け、辺りに化け物の気配はなくなり携帯電話で救助を呼ぼうと…

背後に現れたエド(マイケル・J・レイノルズ)が、凄まじい勢いでシャベルを振りかぶり邪魔立て⁉
辺りを何度も警戒しながら、失神したリオス洞窟の前まで引きずって行く。

調達した“餌”を置いてエドが後ずさると、それに気づいた化け物は──

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ゆきお

続編も謎めく結末となり第3弾は制作されていない。まあ、つまびらかにする事が正解でもなく、下手に続けて支離滅裂よりも想像に任せる方が良い場合もある。是非とも女たちの友情を見届けて頑固なヴェインズ“爺さん”保安官に目くじらを立てずに…。もちろん出来る範囲で構わない。